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ジャンル:人間ドラマ
製作国:イラン
監督:アッバス・キアロスタミ
主演:ババク・アハマッドプールほか
主人公はイランの小学生アハマッド。小学校にてアハマッドの同級生ヘマティが宿題をノートではなく紙切れに書いてきたことで先生に怒られている。「なぜノートに書かないんだ?!明日の宿題はノートに書いてこなかったら退学だからな」きつく叱責されたヘマティはポロポロ涙をこぼして泣いている。

学校の授業が終わり、アハマッドが家に帰り宿題をやろうとノートを取り出すと、そのノートはアハマッドのものではなく、ヘマティのノートだ!どうしよう・・・このままだと明日ヘマティは退学になってしまう!焦ったアハマッドは母親に説明するが、うまく伝えることができない。「外に遊びに行くなら宿題をやってからよ」母親に念を押され、宿題に取り掛かるが、ヘマティのノートが気が気でないアハマッドは隙を見て家から脱出する。が、ヘマティがどこに住んでるのか見当もつかない・・・

町の様々な人に尋ね手がかりを得ながらヘマティの家までノートを届ける旅に出る。タイムリミットは夕飯時・・・

どんな面白さ?

出演する小学生低学年の子供がとにかくかわいくて愛おしい。大人にとっては小さな問題も、子供にとっては大問題。大人にとっては夜の外出は日常の一部だけど、子供にとっては禁断の世界。こんな子供の頃の感覚は成人すると忘れてしまうけど、それを思い出させてくれる作品。

宿題を忘れた、遊びほうけて帰りが遅くなった、塾をサボったのが親にバレた時にからだ全体がカァーッと熱くなるあの感覚が甦ってくる。

「子供は気楽でいいなぁ」なんて思いがちだけど、
子供は大人が思うほど気楽じゃない。宿題がなくて、塾にも行かなくてよくて、何でも自分で決めて、怒られることもなく、子供に対して「大問題だ!」と威張っている大人はなんて楽そうなんだ・・・。そう思っていた子供時代の視界は、大人のものとは全く異なることを思い出させてくれる。他愛のない内容だけど、完全に子供の視点で描かれているので子供の頃の感覚に戻れて、とても懐かしく感じる作品。

好きなシーンは、アハマッドが隣街でおじいちゃんに協力(邪魔?)してもらうところ。目的地にたどり着けずにアハマッドが困り果てていると、「ヘマティの家の場所を知っている」らしきおじいちゃんに出会う!

「よし!おじいちゃんが連れて行ってやろう」と手をつなぎ意気揚々と歩き出す。なんて優しく頼りになるおじいちゃんかと思いきや、歩くのが超人的に遅い。
「すいませんおじいちゃん。ぼく急いでるんです」「そうか。それは悪かった。じゃあ急ごうか!ほら速くなっただろう!」
それでもペースは全く変わらず、得意げに
「どうだ!?さっきよりももっと速くなっただろう?」「おじいちゃん。ぼく夕飯までに帰らないと・・・」

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