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イスラム過激派の弾圧に立ち向かう人々を描いた「禁じられた歌声」が2015年12月26日よりユーロスペースほか全国のミニシアターで上映開始!!

舞台はアフリカ内陸部マリ共和国のティンブクトゥ。世界遺産にも登録された美しい古都で慎ましやかに家族と暮らす少女トヤ。父が奏でる音楽と共にささやかながら幸せな日々を送る。

ところが、イスラム過激派による住民への弾圧が始まり、歌や遊びは禁止、女性たちは自由を奪われ、外出や笑い声まで禁止される恐怖政治に街は支配されつつあった。

理不尽な支配に対し、ある女性は派手な服装をわざと着たり、少年たちはボールの無いサッカーをしたり、市民たちはささやかな抵抗を図るがしかし、弾圧は次第にエスカレートしていく。とうとう過激派の手は、なにも知らない少女トヤにまでおよび、無理やり男の花嫁にさせられる。

そんな中、追い打ちをかけるように事実婚である一組のカップは過激派に公開処刑され・・・

劇中で描かれる「事実婚カップルの公開処刑」は2012年に実際に起きた事件で、この事件が映画製作のきっかけになっているという。

監督のアブデラマン・シサコは

「人間性を深く描写するために暴力描写は可能な限り避けた。暴力で弾圧されても、人間は暴力以外のさまざまなやり方で抵抗することができる。その姿を映画で描きたかった」

と語る。

また自身もイスラム教徒であるシサコ監督は

「9.11以降、少数の過激な武装集団によってイスラムの教えとは程遠い考え方を押し付けられ、大きな被害を受けている。
イスラムの教えは、愛であり、受け入れることであり、分かち合うこと。」

とも語っている。

「イスラム = 過激派」として描写し、暴力と暴力がぶつかり合う描写がとても多い欧米映画。これらがイスラム教徒が誤解されるひとつの原因にもなっていると常々思う。
誤ったイメージを押し付けてくる様々なものに対して、この「禁じられた歌声」という映画は、暴力描写を排除することで静かに抵抗しているようにも見えた。


フランスでは動員数が100万人を越えたという「禁じられた歌声」は2015年12月26日よりユーロスペースほか全国のミニシアターで上映開始!!

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