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先日3/14は長女の誕生日。ちょうどドラえもん映画「ドラえもん のび太の宇宙英雄記」の封切り直後だったので、観に行ってきました。妻も行く予定だったのが胃腸炎でダウン・・・なので長女(6歳)と長男(3歳)と自分(39歳)の3人で。

そして、ドラえもんの映画を高校二年生になるまで卒業出来なかった僕は、やっぱりあの平和な感じがとても肌に合うことを実感です。まだまだ観れる(子供と一緒なら)!。そしてドラえもんも、のび太も、のび太のお母さんもみんな声が変わってしまっていましたが、これは覚悟していたしそれほど驚かなかった。

でもそれよりも心配していたことがありました。それはジャイアンとスネ夫の毒が完全に抜かれて、ただの仲良しグループになっているのでは・・・。というところ。

ジャイアンは昔は基本的にイジメっ子でした。理不尽な理由でのび太を殴ったり、スネ夫が陰湿な嫌がらせをしてきたり、極めつけは二人が放つ

「のび太のくせに!!」

というセリフ。これは自分が高校生の頃に既に問題視されていました。新聞の投書には「のび太の人格否定のセリフだ。こんなのひどいセリフを幼い子供に見せるべきではない。」という、至ってまたもなご意見。ラジオでも取り上げられていたこともありました。「いじめを助長させる」とかそんな論点で問題提起されていたのだったと思います。

だから、いまどきそんなセリフとイジメっ子キャラクターは問題意識の高い親御さんたちの格好の攻撃ターゲットにされてしまうに違いない。だからジャイアンもスネ夫もきっとトゲのないイイヤツになっているんだろうな・・・

そんな風に心配していました。確かにジャイアンもスネ夫も以前よりイイヤツにはなっていたけど、問題のセリフ

「のび太のくせに!!」

は健在だった!これはすごく安心したし嬉しかったです。100分の上映で2回も言い放ってくれた。

やっぱり子供にとって毒になりそうな要素を全部拭い取って、清く正しいお話になるようにフィルタなんてしたら、それはもう既にエンターテイメントではないです。キレイで正しいものに切り取った完璧に正しいものなんて見せたって、面白くないし面白くなければ子供の感性なんか育たない。というのが私見です。

良いところも悪いところも光も影も全部見せて、何を感じるのかは子供に任せる。イヤなもの、子供にとって正しくないものが含まれてれば、子供は心に傷を負いながら何が自分にとって正しいのか自問しながら消化していくでしょう。それが感性を育てるということかと思います。

それに、やっぱりドラえもんの魅力ひとつは「のび太のトロさ・ダメさ加減」。そのダメさ加減を一番凝縮したセリフが、いじめっ子二人が放つ「のび太のくせに!」でもあります。そのダメさ加減を「カワイそう」だと憐れむよりも、大事な要素として尊重しながら笑い飛ばす。そのためにも「のび太のくせに!」を排除すべきではないと。

そういえば、自分が初めて映画館でドラえもんの映画を観たのは「ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ)」(1985年)。ナレーションの声(?)が古い・・・



こんなことを考えながら家に帰ったら自分も胃腸炎に感染し、その後二日間は病床に・・・

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