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ハンガリー発の戦争心理映画「悪童日記」が3/4にDVDリリース!!

舞台は第二次世界大戦中のハンガリー。悲惨な戦争の中で生きるために自らの心を壊していく双子の子供を描きます。
戦争の渦中で両親と別れ、預けれた祖母の家ではまともな食事も与えられず、暴力やいじめ等壮絶な虐待に耐える双子。そしてこれに耐えるために自らの精神と肉体を鍛えながら逞しく生きる。

アカデミー外国語映画賞ハンガリー代表のこの映画、過酷な状況の中で心が折れないように、互いに精神と肉体を鍛えながら、生きるためであれば人殺しも辞さないにまで平気で行うまでに「強く」なる。

そしてその「強さ」とは何かを改めて考えてしまいました。映画の中の双子は、壮絶な環境のなかで生きるために邪魔となる「恐怖」や「悲しみ」などネガティブな感情を押し殺すために感情そのものに蓋をして、心が不感症になるように自分達を仕向ける。これが「生きるため」に必要なこと。だからそれは強さと解釈できる。

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ではこの双子のような強さは、今現在平和の日本のような環境に当てはめることは出来るのか?と考えたとき、よくわからなくなってしまう「強さ」の定義。こんな話を以前に聞いたことがあります。

ストレスを感じることそのものよりも、ストレスに蓋をして感情を押し殺してしまう方がうつ病になりやすい。

近年は「喜び」「快感」など気持ち良さばかりにフォーカスして「恐怖」「悲しみ」などネガティブな辛さを遠ざけようとする傾向がある気がします。でもネガティブな感情だって感情であることに変わりはない。ポジティブ、ネガティブに関わらず感情は感じるためにある。それに蓋をしてしまうことは精神を歪ませてしまうことになる。

現にうつ病の人のなかには自分がうつ病になっていることに気づかない人も非常に多い。

以前に聞いたこんな話を思い出しました。そして映画のなかで双子が母親の写真を燃やしながら「お母さんのことは忘れよう。思い出すと辛くなるから」とつぶやくシーンが、自ら「蓋をして固く閉ざす」ことをより象徴しているような気がします。

「戦争の悲惨さ」「現代日本のような平和のありがたさ」よりも、過酷な環境が子供の心に与える影響や、心の「強さ」について改めて考えるこの映画、3/4にいよいよDVD リリースだ!!

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