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あけましておめでとうございます。今年の年末は仕事のプロジェクトが大詰めで、とてもゆっくりできる状態ではなく、休日出勤の連続でした。例年であれば12/29くらいから実家に帰り、大晦日は地元友達に会って夜通し遊び、元旦はゆっくり寝て過ごし実家で長めにゆっくり過ごすのが、今年は元旦に実家へ帰り翌々日の昼には自宅へリターンという少しだけ慌ただしいスケジュール。

それでも実家にいる三日間で気になっていた映画をDVD、劇場で何本か観ました。DVD ではボスニア・ヘルツェゴビナの「鉄くず拾いの物語」、イスラエルスパイとパレスチナ過激派のやりとりを描いた「ベツレヘム」、サイモンペッグ主演の「変態小説家」、コーエン兄弟の「インサイド・ルーウィン・デイビス」の4本。そして劇場では「100円の恋」1本。

そしてこれは昔から感じていることだけど、「前から観たくて観たくて仕方がない」という作品と「たまたま観た」という作品、どちらが(自分のなかで)ヒットする確率が高いかというと、後者の「たまたま観た」というものの方が多いです。

今日は映画を観に劇場へ行くつもりは全く無かったのたけど、実家からの帰りに新宿を通ったとき、何となく新宿K’sシネマ、シネマカリテ、テアトル新宿と回ってチラシを漁っていました。そしてテアトル新宿に行きタイムスケジュールを見上げると、ちょうどその時間に「百円の恋」が始まるタイミング。ということで反射的に入り、観てみたらこれが面白かった!

「百円の恋」の内容

ものすごく乱暴にストーリーを言ってしまうと、彼氏いない歴32年の32歳の女ニート斉藤一子は無職、無気力、無節制のドン底生活を送る。そして「この女なら断られないと思ったから」という理由でデートに誘ってきた引退寸前の37歳プロボクサー(新井浩文)と同棲するも一瞬でフラれた一子は100円ショップでバイトしながら半ばヤケ気味でボクシングを始める。そしてヤケで始めたボクシングに気づくと夢中になり、プロを目指すという物語。

テアトル新宿に掲げられたポスターと、壁一面に貼られた雑誌の切り抜きを見て「なんか熱そう」という直観がはたらいたので、思わず館内に足を踏み入れました。

乾いた笑いと熱い全力投球の映画を久々に観た気がします。最近の日本映画は見る限り3タイプに分かれている気がする。「海辺のカフェが舞台のユルイ系」と「学園が舞台のフシギ女子高生系」と「ロックがテーマのアツイ系」。ポスターや解説を見る限り、この映画は3番目の「アツイ系」に属するのかもしれないなと思いつつ、他の映画と明らかに一線を画していると感じたところがありました。それは「生々しさ」。もっと具体的にぶっちゃけて言ってしまうと、ポスターに映っている主演女優(安藤サクラ)のブスさ加減がとってもリアルだと感じたから。とても女優に見えない。そこがいい。

そして実際に観てみると、斎藤一子のブスさ加減も貧乏加減もなんかすごくリアルでジメジメと生々しく、一子のバイト先の上司や同僚の乾いた「濃さ」とのバランスが良かった・・・そして映画の後半はその絶妙なバランスも破壊する「熱さ」で自分の胸も少し熱くなってしまいました。32歳女性の熱くて遅すぎる青春映画です。

生々しいリアル熱さ全開の遅すぎる青春映画「百円の恋」は12/20よりテアトル新宿にて公開中!!