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レコードの売り上げがイギリスやアメリカで驚異的な盛り返しを記録しているようです。うちの会社でも数十年ぶりにアナログターンテーブルを発売し、初月から凄い好調な売れ行きのようなので、「やっぱり一部のDJはアナログにこだわるんだなぁ・・・」程度に思っていた。でもアナログレコードへの先祖帰り現象はもっと大きな市場で現れているようです(売上推移グラフ)。

これをみて、先日アップリンクで観た「VHS テープを巻き戻せ!!」を連想しました。この映画ではVHS全盛次第の映画たちをこよなく愛するイカれた変人たちが当時のイカれた作品と共に時代を振り返り、VHSが発展した背景を議論するという、とっても目から鱗の面白い映画だった。 そのなかで二つばかりとても印象に残ったシーンがある。 一つはデビッド・ロック・ネルソンさんという、超絶Z級映画を撮り続ける監督の叫び。もう一つが「VHSは、間違いなく復活するだろう」と自信満々に言い切る出演者。それを観ながら「ばかだなぁ。そんなこと絶対にありえん」と思ったけど、レコード巻き返しの話を聞くと、もしかしたら・・・という気持ちになってしまった。

レコード復活とVHS復活

レコード復活の理由は、上のリンク記事によると「単純に昔を懐かしむ人たちが増えた」という見方のようです。根拠としてレコードで売れているアーティストが「ピンクフロイド」や「デヴィッドボウイ」だから、そのような分析をしているらしい。ヒットチャートを見ると、カイリーミノーグやベックもいるし、60~70年代の古い人たちだけじゃない。だから一概に「懐古的」なファンばかりではないとは思う。そして昔DJをかじったことのある弟に聞いてみたところ、DJ仲間の殆どがレコードでプレイしている。とのことでした。理由を訪ねると「単純にカッコいいから」。音に深みがあるとか、レコードならではの良さがあるというものではなく、音の違いなんてそもそもわからない。それよりも単純に「こだわっているように見える」ことが大事なんだと。

確かにそうだ。CD を山のように持っているより、レコードを部屋一杯に整然と並べていた方がおしゃれだし、そう言えば学生時代に憧れた。では映像版レコード(?)であるVHSはどうか?おしゃれではない。カメラで言うとレコードはレトロなライカだとしたら、VHS は「写ルンです」みたいなイメージ。

そしてVHSの懐かしさと言えば、品の無いジャケットや、擦りきれていくテープ、たまにデッキに飲み込まれてとれなくなる。友達から回ってきた出所のわからない裏ビデオは肝心なシーンで映像映像が乱れる(みんなが特定のシーンを繰り返し観るから)。やっぱりVHSは復活しないでしょう。

せっかくなので、「VHSテープを巻き戻せ!」の予告編と、出演していたデビッド・ロック・ネルソンさんの作品の2本立てを。予告編の最後で「心に従って、四の五の言わずにまずは撮れ!!高性能なデジタル機材が無いから撮れない!?おれはデジタルなんて持ってねぇ!!」と叫ぶ青いシャツのおじさんがデビッド・ロック・ネルソン監督。この人については日本語の情報が殆ど無いので詳しいことはわかりませんが、海外で現代版エド・ウッドとして有名人らしいです。