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「聖者たちの食卓」は9/27よりアップリンクにて公開です!!10万人に毎日無料で500年間もの間食事を提供し続ける寺院を描いたドキュメンタリー映画は興味津々

10月に開催される「東京ごはん映画祭」に触発されたのか、最近「食」の映画が気になります。この映画「聖者たちの食卓」でまず最初に気になったのは、「無料で食事を提供し続ける」規模の大きさと歴史の長さです。どのくらいの数字かというと、一日に無料提供する食事は10万人分で、これを500年以上続けられているという半端のなさ。無料で食事を提供してくれるイベントや場所を探せばそれなりに見つかるとは思うけど、10万人規模に500年間毎日無料で提供し続けているというのは、そうは見つけられないのではないだろうか・・・。

そしてこの映画が気になるもう一つの理由は「食事そのものはあまり美味しそうでないところ」。「上品で美味しそう」な食事よりも「生活感が丸出しであまり美味しそうではない」な食事の方が好奇心と食欲をそそられてしまうんです。この映画の予告編を観る限り、出てくる食事はお世辞にも「上品」「美味しそう」には見えません。美味しさや上品さで気を引く料理というのはレストランやグルメ番組のような、ちょっとだけ「非日常」な食事で、ごくごく当たり前に日常的に食する食事ってそんなに美味しそうに見えません。「突撃!隣の晩ごはん」を見て「美味しそう!」と思ったことが一度も無いのはそういう理由があるのだと思います。もちろん「突撃!隣の晩ごはん」は、同じ日本のよく知る日常的な料理ばかりなので、美味しそうでないばかりでなく興味も湧かないのですが、「遠い国」の日常的美味しそうでない料理となれば話は別。遠い国の日常は、自分にとっての文句なしの非日常。だから映画であっても、その土地の日常的な料理を感じることはちょっとした旅行に相当します。だからこそこの映画の予告編の最後には「極上のショート・トリップ・ドキュメンタリー」というテロップが流れる。

この「あまり美味しそうではない料理」や「淡々とした調理場」が描かれているからこそ、その国や地域の人のリアルな生活感溢れる「日常」が描かれている証拠だし、それを知ること、実感することはドキュメンタリー映画の楽しみがあると思ってしまいます。

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そして、人種も宗教も階級も関係なく訪れた人たちに分け与えるという寺院の姿にはどこか哲学的な雰囲気も漂います。住む場所や職を斡旋するわけでもなく、ただその日の「糧」を無償で分け与える姿は平和的宗教の原理でもある気がします。キリスト教ではカトリックでもプロテスタントでも祈りの内容は「今日の糧を与えてください」というもので「明日」にも「過去」にも言及しない。将来の保障よりも「今」だけに集中し、感謝するというのは人生においてもきっと重要なんだなぁと偉そうに語ってはいるけれど、まだこの映画を観ていません。

現在上映中の「大いなる沈黙」同様に、この「黄金寺院」も寺院内は撮影禁止。そこに史上初のカメラが入った歴史的映画は9/27よりアップリンクにて上映開始です。これは絶対観る!

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