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新宿シネマカリテにて“初公開!世界のどす黒い危険な闇映画”という企画が立ち上がっているそうです。「何十年も封印されていた超危険な2本の未公開映画」を公開するという企画のようで、「封印」「未公開」という言葉に何とも魅力を感じてしまいます。

そしてその映画の1本目は世界中で公開されながらもなぜか日本では未公開だった「荒野の千鳥足」。1971年にカンヌ映画祭で上映され、マーティン・スコセッシなどの著名人から「凄まじいほどに不快な映画」「史上最高の史上最も恐ろしい映画」「本当にショッキング。でも凄い」と絶賛と大反響を呼びながらもネガが行方不明になり、一切観ることが出来なかった映画だそうですが、41年間の時を経て9月27日より新宿シネマカリテにて公開されます!!「つい魔が差した!」のサブタイトルがちょっとかわいいです。

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この映画は観ていないので内容は正直よくわかりません。とある男が旅の途中でふと立ち寄った街で住民のもてなしを受けて浴びるようにビールを飲み、とにかく酒を浴びるように呑んで呑んで呑みまくって騒ぎまくる。ベロベロになりながら地元住民と一緒に賭博やカンガルー狩りにハマり、一泊の予定が一週間になり酒と賭博と暴力によって破滅していく姿を灼熱のオーストラリアの砂漠を舞台に描いた作品。以下予告編です。昼間っからビールをラッパ飲みしてるのがなんとなく笑えます。

そして二本目は「SCUM/スカム」で、こちらは10月11日より、こちらも新宿シネマカリテにて上映予定です。イギリスの少年院での暴力を描いた作品で、もともとはテレビシリーズだったのが、内容が危険すぎて放送禁止になり、それが映画化されたという映画。こちらも観たことはありませんし、予告を観ても少年院らしき場所で囚人服を着た若者の画像と「放送禁止」「お見せできない」「衝撃」「痛烈」「暴力」というキーワードが不気味なBGMとともに出てくるだけで更にわからない(笑)

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それにしても何らかの理由で封印されていた映画はなんで魅力的で好奇心をそそられるのでしょう?過激な内容やタブーに触れたことで上映禁止になったり、政治的な圧力で上映できなかったり、事故や事件に見舞われて未完のままになっていたり、製作会社が倒産してフィルムが行方不明になったり・・・そういう封印されてしまった不運な作品が、あとから復活しているものって結構あります。

原田芳雄と風吹ジュン主演の、原子力発電をめぐる陰謀を描いた「原子力戦争」(田原総一郎原作)や、ホラー映画に障害者を出演させて映画界から追放・封印された「フリークス」、先日まで上映されていた「ナンバーテンブルース さらばサイゴン」も諸々の理由で完成したけど公開されず、紛失してしまったフィルムが発見されて先日までシネマカリテで上映されていました。
また、実在のパレスチナ過激派組織「黒い九月」をモデルにした「ブラックサンデー」は謎の組織(?)から「上映したら映画館を爆破する」と脅迫されて上映できなかった。など数え上げると結構出てくるし、その中でも面白いものも結構あります。特に個人的に好きなのは「原子力戦争」。黒木和雄監督によるATG製作のこの映画は、1976年製作というかなり古い映画ですが、福島第二原子力発電所内に無許可で侵入・撮影しているところを「撮影しないでください!」とカメラに向かって警備員が注意するシーン(これは演技ではなくガチだそうです)と、壮絶なエンディングがとっても衝撃的です。この映画はその過激すぎるタイトルと、原子力発電所内での事故の隠ぺいという政治的にマズイ内容からか、細々と劇場公開されてからは全くソフト化されていませんでした。しかし2011年12月にDVD化されていた!という有り難い限りの映画ですが、3.11の後だけにDVD化の意味を探ってしまいます・・・それにしても40年近く前から原子力の不祥事を予言していたとも思えるこの映画の原作者、田原総一郎さんという人は凄い人だと感動させられます。しかもこの人も生粋のドキュメンタリストです(昔は単に朝まで議論するだけの評論家だと思ってました・・・)「田原総一郎の遺言~タブーに挑んだ50年!未来への対話~」というDVDパッケージも発売されていて、その内容は爆発的に面白そうです。絶対に買おうと思っとります。