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先日観た「LittleBirds イラク戦火の家族たち」はあまりにも痛々しくて観ていられなかった。居間で観ていると、
「ねー、なんで血ぃ出てるの?」 「なんで、おりしゃん(おじさん)泣いてるの?」
と聞いてくる3歳になったばかりの長男や5歳~9歳の娘や姪っ子に見せるべきものなのかわからなくなり、とうとう葛藤に耐えきれなくなって再生をやめてしまいました。

こちらでもほんの少しだけレビューしてみましたが、まだ続きを観ていません。その後何度も思い出すたびに仕事中でも目をきつく閉じて歯を食いしばってしまうこの映画は

「イラク戦争でアメリカを支持した日本には「観ない」という選択肢は許されない。まずは観ること」

とDVDパッケージに記載されています。 もちろん、このように書いてあるから観るわけではないし、観るのも観ないのも自由だし、他人に「観ろ」と命令される筋合いはありません。でも「観たい」という気持ちはやっぱり強い。ただ観るのが怖い。

なのでイラク戦争を追ったドキュメンタリーで、別の映画から観ることにしました。その映画というのは

「戦場の夏休み 小学2年生の見たイラク魂」

こちらはジャーナリストである吉岡逸夫監督が、2003年7月末の夏休みに、戦争が起きているイラクに家族で滞在する様子を撮ったドキュメンタリーです(イラク戦争は2003年3月に勃発)。

この映画、観て本当に良かったです。国境からバグダッド、更には郊外まで、イラク戦時下でここまで広い範囲で現地を撮った映画なんて他に無いんじゃないでしょうか?「面白い!」と表現してしまうのが妥当かどうかわからないけど、とにかく見たことのない映像にくぎ付けになりました。

この映画は2002年製作の「笑うイラク魂」の続編で、前作「笑うイラク魂」では、国連の査察がイラクに入り、世界中に緊張が走った2002年(イラク戦争前)のイラク現地を追ったドキュメンタリー。「戦場の夏休み 小学2年生の見たイラク魂」では、吉岡監督が前作で出会い友人になったイラク現地の陽気で逞しい人たちに再会し、彼らの無事を確認をしに行くと言うのが主目的でした。

ところが、吉岡監督の妻である詠美子さんが「行くなら家族で行けばいいんじゃない?」と提案したことで、主目的が「小学2年生の娘に世界を見せる」に変わります。 ヨルダン国境からバグダッドへ向かい、更にそこから郊外へ車を走らせ、現地の人の生活や米軍が巡回する様子など、とても広い範囲で。小学2年生の子供は現地のイラクの子どもと打ち解けあい、旅行に来た日本人を現地の人たちが温かく迎え入れてくれる様子も、爆弾で指を失ってしまった子供も映し出します。

この映画、名作だと思うので別途「作品」に追加して詳しくレビューします。
それにしても前作「笑うイラク魂」すごく観たいのにVHSしか出てないのは嫌がらせか?!2003年発売なのに(笑)