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ドキュメンタリー映画「VHSテープを巻き戻せ!!」が7/26からUPLINKにて公開されました!そして初日に早速観てきました。21時開始のレイトショーだったのにも関わらず、劇場入り口は人でごった返し、何よりもいきなり凄かったのは映画上映前のトークショー!このサイトでも紹介させてもらっている「女優霊」や「リング」を脚本し、ジャパニーズ恐怖映画の恐ろしさを世界中に知らしめた脚本家「高橋洋」さんと、Vシネマのパイオニア女優である中原翔子さんとUPLINKスタッフ(?)の方の3人のトークショーは最高だったです(マニアックすぎてついて行けない部分が多数あったけど)。

映画の方は、VHSの着ぐるみを着た男性やVHSテープの山に埋もれて天を仰ぐポッチャリ女性の写真のポスターだけをみると、ちょっとフザけた印象を受けます(笑)。でもね、実際に観てみるとまあフザけているんですが、VHSへの愛情や感謝の気持ちは大真面目で、その歴史やVHSが大繁栄した理由なんかもちゃんと解説されていました。そして出てくる人たちが恐ろしく濃い。特に後半に出てくるDavid ROCK Nelsonというオヤジ。この人が凄かったです。これフザケてるんだよね?!と思わせつつ、目や語り口調、その内容は真剣そのものなんだけど思わず笑ってしまう。「濃くてヘンな人を集めたバカ映画」としてだけではなく、「ドキュメンタリー」としてすごく面白かった!!

この映画はとにかく「VHS」であることの意味を熱く語りますが、メディアはVHSからDVDに移り変わり、今ではストリーミングやBlueRayなどメディアの選択肢の幅は広がりを見せ、その中の一つにこだわる意味はあまり無いように見えます。その中でなぜVHSというメディアに注目するのか?それは単に「懐かしい」とか、熱烈なファンによる偏った好みによるものだけではありませんでした。そこには映画業界にも街のレンタル屋さんのような流通業界にも、視聴者にもちゃんとした意味がありました。それを知ることが出来たのが自分にとってまさに目から鱗で感動的だったのですが、果たしてどんな内容なのか?!それは是非劇場に足を運んで、どうかその目で確かめてみて下さい。

とは言ってみたものの、書きたくてウズウズなので触り部分だけ(笑)。秘密のうちの一つに少しだけ触れてしまうと、今でこそブラッド・ピットやトム・クルーズ主演の「ハリウッド超大作DVD」と、B級と言われるような「マイナー系作品DVD」はしっかりと区別されている感があるでしょう?ハリウッド超大作はDVDパッケージに「製作費200億円!!」とか派手さをアピールするし、マイナー系の作品はマニアックであることを逆手にとる側面もある。例えば「エド・ウッド」作品は、今となってはそのくだらなさ・マニアックさをアピールして売られています。そしてそれらの映画を家で観る側はそれ相応のスケールを期待しながら観ます。ところがVHS全盛時代にはそれが全く無かった。ハリウッド超大作も、あまりにも内容がヒドすぎる超低予算駄作映画や一部のファンだけが好むマニアック・カルト作品も区別されることが無かったそうです。というか区別ができなかったんだそうです。

確かに僕はVHS時代に映画を観ていたとき、「エイリアン」と「悪魔の毒々モンスター」を全く同列なホラー映画として観ていました。「エイリアンはさすがハリウッド超大作だ!」とか「悪魔の毒々モンスターはB級だけど、そこがたまらなく良いよね。」なんて全く考えずに、どちらも同じ名作だと思って観ていました。さてそれはなぜか?!その背景にはVHS時代ならではの時代背景があり、更にその裏ではいろいろな業界の絡み合いや栄枯盛衰がありました。

「VHSテープを巻き戻せ!!」は7/26よりUPLINKで公開中です。