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ここ数年の間で素人でも本当に簡単・手軽に映像が撮れるようになりました。プロが撮影に使うようなカメラも10万円以下で手に入るようになり、撮影した映像はYoutube上で誰でも公開できます。その流れと同調して飛躍的に発展しているジャンルがあります。それは「セルフドキュメンタリー」というジャンルです。

読んで字のごとく、自分自身(家族や兄弟等の肉親を含む)をドキュメンタリー映画にしてしまおう。というのがセルフドキュメンタリー。以前ドキュメンタリー映画を製作している親友に聞いたところによると、

「面白いドキュメンタリー映画を撮れるかどうかは撮影スキルも機材も全く関係が無い。必要な条件はたった一つ。「面白い人」を被写体に見つけられるかどうか。今の時代はこれさえできれば誰でも面白いドキュメンタリー映画が作れるよ」

と言っていました。これが事実だとすれば、自分か身近な人が面白ければ(もしくは面白く撮ることが出来れば)、セルフドキュメンタリーは一般的なドキュメンタリーよりも更に敷居が下がります。だってロケも必要無いし、取材も必要無い。普段の生活の中でカメラを回していればそれで良い。ということですから。

そんな「セルフドキュメンタリー」の最も良い例が「毎日がアルツハイマー」。アルツハイマー病を患った母親の映像を、ある女性がYoutubeで公開したら評判が評判を呼び、劇場公開までしてしまい、更には今年の7月には続編まで公開されました。

決定的な治療法も無いアルツハイマーという病気は、自分にとっては「絶望的」という印象がぬぐえないですが彼女(母親)はアルツハイマーを患わってからは明らかに「喜怒哀楽が激しくなり、情緒が豊かになった」と監督(娘)は語ります。また、「世間体という縛りからも解放された」とも。 母親がアルツハイマーに侵された様子を、監督(娘)がユーモアを交えて記録に残したドキュメンタリー「毎日がアルツハイマー2」は7/19よりポレポレ東中野で上映中です。

他に最近自分が見た最高なセルフドキュメンタリーは、「デート・ウィズ・ドリュー」。無職・彼女なしの男性が小さなころから憧れ続けたドリュー・バリモアとデートをするために30日間奮闘した様子を収めます。コネもカネもスキルもイケてるルックスも無し、あるのは超人的な行動力と愛されキャラとストーカー的情熱!という男性が、周囲を巻き込んで前向きに突き進む姿に思わず泣いてしまいました。超お勧めです。

もう一つは、アカデミー賞も獲得したイスラエル映画「戦場でワルツを」。2014年7月現在パレスチナとイスラエル問題が深刻化し、イスラエル軍はパレスチナ自治区へ地上侵攻を開始。数日で500人以上の死者を出しています。この映画もパレスチナ・イスラエル問題から発展したレバノン軍団によるパレスチナ難民大虐殺を描きます。この虐殺に加担していたイスラエル軍兵士だったアリ・フォルマン監督が自分の過去を振り返るセルフドキュメンタリー。この映画はとても衝撃的な内容だけど、一生忘れられない名作です。

これだけ良作品もたくさんある上に、製作コストが安いセルフドキュメンタリー。チャレンジしてみるか!