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「マイティ・ソー」「アベンジャーズ」「オンリーラヴァーズ・レフト・アライヴ」にも出演しているイギリスの俳優トム・ヒドルストンが出演するジャガーのCMが放送禁止になったそうです(元の記事)。CMのスローガンに「ワルいことはイイこと」を掲げ、乱暴な運転を推奨するような内容から、イギリスのCM基準局に消費者の苦情が入ったことが発端。ジャガー側は「撮影時には警察官が立ち会った上で法定速度内で車は走っていたこと」、「公道での走行シーンは封鎖された道路でプロが運転していること」などを主張しましたが、CM基準局側は「撮影時に交通ルールを守っていたとしても、乱暴な運転を助長する印象は拭えない」として、放送禁止を通達したそうです。以下に実際に使用されたと思われる映像を。



確かに「ワルさ」や「スピード感」を押し出した内容ではあるけど「え?!これがダメなの?!」と拍子抜けしてしまうような内容です。やっぱり何百万人という人の目に触れることや、CMを流すスポンサーからの資金で成立している前提のテレビ放送では「面白いこと」以外に考慮すべき制約が本当に多いということを実感させられます。

思い出せば10年前、インターネットが生活に浸透してYoutubeはメディアの一つとして市民権を獲得すると同時に、「テレビのつまらなさ」「わざとらしさ」更には「やらせ」による嘘情報の発覚などが盛んに指摘され始めました。当時からドキュメンタリー映画関連の仕事をしている親友に、知ったような口調で「テレビのドキュメンタリーはつまらないしわざとらしい。」ことを指摘すると、意外な答えが返ってきました

「テレビは製作するときの制約条件がハンパじゃないんだ。体制が古くて下請けの孫請けまで制作会社が連なっていて、実質的に製作を請け負う会社は利益は殆ど出ない上にメチャクチャな納期で作らされる。」要は決して面白くは無くても、あれほどの過酷な条件でクランクインから放送までこぎつけること自体が凄いことであると諭されてしまいました。もちろんこれは製作側の都合でしかないわけだけど、外野から「つまらない」を連呼しても、その仕組みや原理上どうにもならない部分があるということが少しわかった気がした出来事でした。

うん。テレビは制約条件が多い。これはわかったけど「映画」は制約が無いのか?というと必ずしもそうでもなさそうです。映画(日本)には「映倫」というチェック機関があって、そこから倫理性を指摘されれば上映を制限されてしまうこともあるし、制作会社が自主的に規制することもあるし、政治的な圧力から上映できないというケースも。だからこそ映画にも「上映禁止」という言葉がついて回るわけで。先日紹介した「ニンフォ・マニアック」は過激な性描写を理由に、予告編がYoutubeから削除され、韓国映画の「メビウス」は韓国政府から上映禁止が言い渡されたことで話題になりました。

でも・・・映画ファンにとってこの「上映禁止」という言葉、どこか魅力的に感じてしまうところってありませんか?!何十年も前に当時の常識から完全に突出してしまい「上映禁止」となったまま映画界から抹殺されてしまった映画。政治的に潰されてしまった映画、悲惨な事故や事件が原因で上映できなかった映画・・・こういうのを歴史と一緒にほじくり返してみると・・・・血が逆流するほど面白かったりするわけで・・・・最近観た映画でも何本か「上映できなかったいわくつき映画」を観ましたが、中には「上映できなかった事実」含めてすごく面白いものもありました。そうか、今度特集組んでみますか!原田芳雄の「原子力戦争」、「フリークス」などなど・・・

「ワケあって上映禁止になってしまった不運の映画だけど・・・超面白い映画特集」(笑)