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今日は少し真面目に時事ネタです(笑)。時事ネタには疎いのですが、少ない知識を振り絞って。もちろん濃くて面白い映画にも関連した話です。

先日(2014/7/1)、安倍内閣から「集団的自衛権の行使を認めるよう、憲法の解釈を変更する」との発表がありました(元の記事) これについては要するに
「日本と仲の良い国Aが国Bに攻撃されたら、日本はたとえ攻撃されていなくても、Bという国を攻撃することを認める」
ということで、これだけ見ると理不尽なくらいに暴力的な解釈に感じます。世論的にも、この解釈に対しては直感的に反対意見を持った人が圧倒的に多い気がします。実際、FacebookやTwitterにも「こんな変更はやめるべき!」といった書き込みが多いです。

でも、解釈の変更が「良い」か「悪いか」で批判する前に、そもそもなぜ今、憲法の解釈を変更する必要があるのか?その背景から、解釈変更の目的を考えるべきであると感じています。前提条件をすっ飛ばして、いきなり「良いか」「悪いか」を議論しても結局は感情論がぶつかり合うだけです。

ではなぜ今になって、憲法の解釈を変える必要があるのか?これまでのニュース報道から考えると、裏には明らかにアメリカからの圧力があります。確かに安倍首相は解釈変更の理由として「国際社会の環境変化に応じて、憲法の解釈も変えるべき」旨のコメントを出していますが、これはどうみても表向きの理由でしょう。そもそも抽象的すぎて理由になっていません。

では解釈を変える本当の理由は?

集団的自衛権を発動できるように解釈を変える本当の理由は何でしょうか?それを考えるためには、先日発表された、アメリカ軍のアフガニスタン撤退ニュースを考える必要があります。 「テロ支援国家」であること「核開発国」(証拠無し)であることを理由に、10年ほど国際治安支援部隊(ISAF)及びアメリカとタリバンの戦争が泥沼化していましたが、ここにきてようやくアメリカも撤退を実行に移す計画を発表しました(ISAFはそれよりも前に撤退が決定し、アフガン治安部隊への引継ぎが完了しています)。

撤退の主な理由は、アフガニスタンに平和が訪れたからではなく、アメリカの財政難です。ここは素人なりに調べてみました。 アメリカの国家予算である約3兆5000億ドルのうち、国防予算が約6500億ドル。実に予算の20%近くが防衛に対して設けられています。ちなみにアフガニスタンへ兵士を派遣すると、兵士1人に対して年間1億円の経費が発生すると言われています(資料リンクはこちら)。兵士1人に対してです。ここ数年間アメリカの財政状況は「火の車」であるのにも関わらず、「世界の警察」として世界平和のために身を削ってきたという(少なくともアメリカ自身は)認識があります。でもそれが維持できなくなってきたので、各国できちんと協力し合って平和を維持していくべきであるという動きが出てきました。

そこへきてようやく日本です。アメリカが国防予算が約6500億ドル費やしているのに対して、日本は50億ドル程度。アメリカの1%にも満たない額です。しかも戦争には関心を全く示さない。

アメリカから見れば
「アメリかは身を削って一生懸命テロと戦ってきたのに、日本はどうだ?!アフガニスタンで苦しい思いをしながら米軍基地に常駐して日本を守ってやっているのに、関心すら示さないじゃないか!」
と不満が募ってしまっている。だから

「そろそろ日本も真面目に動き出しなさい。世界平和のために」

と相当の圧力をかけられている。これが憲法解釈変更の本当の理由だと考えられます。

では、憲法解釈を変えると何が起こる?

ここまで、憲法解釈変更の理由、背景について考えてみましたが、もしも集団的自衛権を発動した場合に何が起こるかを考えてみました。乱暴に可能性だけを言ってしまうと(本当に乱暴に言います)、ISAFやアメリカ軍のように、日本もタリバン兵士たちとアフガニスタンで戦闘することになる。ということです。イヤです、もちろん絶対にイヤ・・・でも、アフガニスタンにはアメリカ軍は駐在しているし、アメリカ撤退の動きの隙を見て、タリバン勢力が活発になっているという見方もあります。アメリカ軍への攻撃が激化した場合、日米安保条約を結んでいる日本は「戦闘に参加して良い」つまりタリバン兵士と戦闘するということになってしまう。とても短絡的ですが、論理的にはそれが成立してしまう。

そして、まさにアフガニスタンでタリバン兵士と戦う様子を捉えたドキュメンタリー映画が「テレビでは絶対に放送できないヤバすぎるドキュメンタリー特集」でも取り上げた「アルマジロ」これを観ると、アフガニスタンでタリバン兵士と戦う様子が淡々と容赦なく映し出されています。改めて予告編を観て、なんだか具合が悪くなってきました・・・でも続けます。


最後に一番大事なことを考えてみました

もし仮に日本が遠い国のタリバン兵その他武装勢力と戦う日がやってきたとして、その時になってから考えたのでは遅いことがあります。それは攻撃する標的となる国の国民のこと。「アルマジロ」を観ると、アフガニスタンの現地人はこのように叫んでいました。
「我々はいつタリバンに殺されるか、毎日怯えながら暮らしているんだ。そこへ外国人兵士たちがやってきて、畑を荒らし、家畜を殺して基地へ帰っていく。キミ達は一体何をしにここへ来たんだ?!家は吹き飛ばされ、家財道具も住む場所も何も無くなったのに、タリバンの恐怖は無くならない。一体どうなってるんだ?!」

集団的自衛権が何かを解決してくれるとはとても思えなくなってきました・・・ 安倍首相の「解釈を変更したとしても、湾岸戦争やイラク戦争のような戦闘に参加するようなことは決して無い」の言葉(リンクはこちら)を信じるしかありません(それにしてもなぜ「終わった戦争」しか言及しないのか・・・やっぱり不安は残りますね・・・)